Good Design Award|スリムスタッカー・ロボットストレージシステム

受賞実績 2026.10.15

スリムスタッカー・ロボットストレージシステム

Good Design Award 2026

発売年:2026年

デザイナー:村岡寛

 

グッドデザイン賞 審査委員の評価 (公開文より引用):

倉庫の自動化デザインの価値は、単に新しい最先端の倉庫を建設することにあるのではなく、稼働を停止して建て替えることができず、大規模な投資も困難な既存の倉庫においても、同じように自動化への第一歩を踏み出せるようにする点にある。このような現実に正面から応えているSHARPのスリムスタッカー。標準的な中型棚をそのまま使用でき、幅わずか900mmの通路内でも稼働可能。100mmから1,800mmまでの受渡高さをカバーして、既存の棚・通路・貨物の配置をそのまま維持できるようにしている。分離可能な収納部は作業員が必要とする物だけを受け渡す。従来のGTPシステムのように棚全体や無関係な貨物ごと搬送することを避けるため、ピッキングがより効率的になり、ミスも減らす。複雑な多軸アームに依存しない設計で、直線運動と回転運動を組み合わせたシンプルな機構によって、狭いサイズ・限られた素材・多くの機能的制約の下でも高い完成度を実現する。黒いベースは薄型構造がもたらしがちな不安定な印象を和らげ、シルバーの「0」字型のハウジングは前後の支柱と本体を一体感のある明快なシルエットにしている。半透明の積載側板も防護性・軽やかさ・全体の統一感を兼ね備え、カラー・素材・表面処理に対する細やかな配慮がうかがえる。これにより、自動化導入のコストと施工のハードルを下げるだけでなく、中小規模の倉庫でも既存の環境を起点として、まず効果を検証したうえで自社のペースで段階的に拡張していけるようにしている。これは現実的な制約を理解し、その制約をデザインの質へと転換した実用的なアプローチである。

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